保険ショップの悪行が浮き彫りに…

保険代理店の大手「ほけんの窓口」の脱税事件を皮切りに手数料目当てで販売を行う手法へ疑問の声が上がりました。高額手数料の保険を選ぶことなく、自身にあったものを契約するにはどうすればいいのか対策法を説明します。
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「ほけんの窓口」にあった事件とは

悩む女性

近年、様々な保険会社の商品を取扱ういわゆる乗合代理店が急激に増加しました。
保険商品について気軽に相談できて、色々な商品を比較しながら自分にあった保険を提案してもらえるコンセプトが人気を得て利用者は増加傾向です。
乗合代理店のなかでも、リーディングカンパニー的な存在の「ほけんの窓口」。
急成長の裏に隠されるほけんの窓口事件について解説します。

創業者が脱税で辞任

乗合代理店の代表的存在である「ほけんの窓口」ですが、1996年にソニー生命で営業として勤務していた今野則夫氏が設立した会社です。
独立後は様々な保険会社の商品を販売し、急成長を遂げましたが、2013年に上場を目前のところで、創業者である今野氏が国税庁に消費税法違反の疑いで査察を受けました。

その後、今野氏は2,500万円の不正還付を受けた消費税法違反罪有罪判決を受けました。
脱税はほけんの窓口グループが会社として行ったものではなく、今野氏個人の不動産取引で行ったものですが、今野氏はこの事件をきっかけにほけんの窓口の代表を辞任しています。

実は徹底した利益主義

飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げていた保険の窓口ですが、創業社長の脱税をきっかけに徹底した利益主義が批判されるようになりました。
ほけんの窓口がそれまで顧客に常に訴求していた「中立・公平」とは程遠いのではないかと消費者が疑いだしたのです。

ほけんの窓口は複数の保険会社の商品を扱い、最適な商品を提案することを一番の売りとしていましたが、実は保険商品の手数料ランクと呼ばれる階級に合わせ「儲かる」商品を優先的に販売していたことが問題となりました。
一説によると、ある外資系保険会社の商品を売ると手数料率は保険料の100%を超えるものもあるとか。

ほけんの窓口だけの問題?

商品をすすめる保険相談員

徹底した利益主義が批判されていた保険の窓口ですが、このような姿勢は保険の窓口だけの問題ではありません。
他の乗合代理店や保険の窓販をしている銀行や証券会社も手数料率が高い保険を優先して販売している傾向は大きく変わりません。
このような事態を是正するために金融庁は「顧客本位の業務運営」を掲げ、金融機関は考え方や営業体制の是正を求められています。
金融庁の指示により、保険を販売する代理店は手数料の開示を求められる等、徐々に高額手数料の保険を販売することが難しくなっています。

利益優先の商品を掴まないために

金融庁の指示により徐々に是正が進められているものの、未だに高額手数料保険を優先している代理店や販売員が存在します。
保険ショップの都合で保険を契約しないためには何に気を付けるべきなのでしょうか。

いい金融商品かどうかを見極めることは素人には容易ではありません。
そこで重要なのは良心的な販売員を見つけて継続的に取引をすることです。 良心的な販売員の一つの基準は手数料にならない相談にどれだけ親身になってくれるかです。

すぐに保険の販売にならないような将来のライフプランや悩み事の相談に載ってくれない販売員は短期的な手数料目的で保険を販売する可能性が高いと言えるでしょう。

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