保険業界の仕組みと代理店の役割

事故受付からサポートまで幅広い役割のある保険代理店には様々な種類が存在しますので、相談を持ち掛ける前に自分に適した会社を選ぶことが大切です。また、代理店と保険会社の関係性やメリット・デメリットなど詳しくご紹介します。
※当サイトで紹介する一部サービスには広告が含まれます。

保険代理店はどんな仕組みになっている?

納得する女性

日本では長年、保険代理店による保険販売が盛んに行われてきました。
保険代理店は保険を販売するだけでなく、保険契約に関する様々な役割を担っています。
また、保険相談窓口のような複数の保険会社の商品を扱う乗り合い代理店も増えており、保険代理店の種類や営業形態も豊富になってきています。
この記事では保険契約の際に知っておきたい代理店の役割や種類をご紹介します。

保険業界の仕組み

保険業界と販売代理店、顧客との関係はどのようなものなっているのでしょうか。
まずはそれぞれの関係を理解しておきましょう。保険会社と代理店の関係は以下のようになります。

保険会社と代理店の関係

上の図を解説します。
保険会社と代理店は販売委託契約を結んでおり、代理店は保険会社が開発した保険商品を保険会社に代わって顧客に販売することができます。

代理店は顧客に対し直接商品の説明や契約締結を行います。
代理店は保険会社と販売委託契約を結んでいますので、保険会社と顧客が直接書類のやり取りをしていなくても代理店と顧客が書類のやり取りをすることで顧客と保険会社が契約をした場合と同じ効力が発生します。
これにより契約が成立し、顧客は保険会社に保険料を支払うことになります。
逆に保険会社は顧客に保険金を支払う義務を負うことになります。

代理店の役割

納得する女性

代理店の役割は保険を説明、販売するだけではありません。
代理店はどのような役割を担っているのでしょうか。代理店の役割について詳しくみていきましょう。

保険商品を販売する

保険代理店の最も大きな役割は保険商品を販売することにあります。
しかし、代理店は保険商品を持っているわけではなく、代理店は保険会社と消費者を繋ぐ役割を担っていると言えるでしょう。

代理店は保険会社と委託契約を結び保険会社の代わりに保険商品を販売することで、保険会社の商品と消費者のニーズをマッチングさせるのです。

保険の見直し

必要な保険はライフステージの変化に伴って変わっていきます。
就職・結婚・出産・子供の独立・退職等自分のライフステージや家族の状況によって保障の種類や金額がどんどん変わっていきます。
そんな時にも保険の代理店で相談することで現在の自分にあった保険商品を提案してもらうことができます。

以前に保険を契約したことがある代理店担当者がいる場合は、自分の考えや家族の状況等も理解してくれているためスムーズに保険の見直しをすることができます。

事故受付

代理店は事故受付の役割も果たします。家族が亡くなった場合や自動車事故を起こした場合、代理店に受付をしてもらうことができます。
事故が起こった時は精神的な負担も大きいもの。顔がわかる代理店担当者の存在は予想以上にありがたいのです。
代理店は保険商品を販売するだけでなく、契約後にも保険に関するあらゆる面でサポートを行っています。

保険請求のサポート

代理店は保険金請求のサポートも行なっています。
保険金の請求手続きは人生の中でそう何度も経験するものではありません。
また、必要書類や記入方法はすごく複雑で素人にはわかりにくいものです。
そのような場合にも代理店は保険金の記入方法や必要書類の説明などを行うことでスムーズに保険金を請求することを手助けしてくれます。

代理店種類

納得する女性

代理店の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。代理店の種類について確認しておきましょう。

専業・副業(兼業)の違い

代理店に専業と副業があります。
専業の代理店とは保険の代理店としてのみ営業を行なっている会社です。
一方、副業(兼業)の代理店は他の業務に付随して保険の代理店を行なっているケースです。
例えば自動車ディーラーが自動車の購入にあわせて自動車保険を販売するようなケースです。

専属代理店と乗合代理店の違い

専属代理店と乗合代理店にも大きな違いがあります。 専属代理店とは一つの保険会社の商品を扱っている保険代理店です。 一方、乗合代理店とは複数の保険会社と提携し様々な会社の保険を比較しながら販売している代理店です。

独立系FP

FPとはファイナンシャルプランナーの略です。
FP資格を保有している人はほとんどが銀行や保険会社、証券会社等の企業に属して活躍しています。
しかし、中には開業して独立系FPとして活躍している人もいます。
独立系FPも保険会社と販売委託契約を結ぶことで保険の代理店として保険を販売することができます。

代理店で保険を契約するメリット

納得する女性

保険契約に代理店を挟むことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。

複数の保険商品を比較できる

保険代理店では取り扱っている様々な商品のメリットやデメリットを比較しながら説明してくれるため、自分にあった商品を探すことができます。
ダイレクト型の保険の場合、保険の知識が乏しい方には自分にあった商品を探すのは難しいものです。
また、乗合代理店では複数の保険会社の商品から選ぶことができますので、より自分にあった商品が探しやすいでしょう。

保険のプロの話を聞くことができる

保険の代理店の販売員は保険に詳しい保険のプロです。
保険商品だけでなく、FPなどの資格を取得しライフプラン全体のアドバイスができる販売員も多いため様々な相談に応じてくれます。
人生の中で2番目に大きな買い物と言われる保険契約です。
やはりプロの意見を聞いてから契約した方が無難でしょう。

充実のアフターフォロー

保険代理店は契約したあとのアフターフォローも怠りません。
事故受付や保険の請求時のアドバイスをくれますので、契約後も力強い味方となってくれるでしょう。

特に同じ代理店で同じ保険会社で契約をすることで、複数の保険請求をする場合も必要書類を何通も揃える必要がないうえ、同じ代理店担当者から書類の書き方や提出方法等の説明を聞くことができるため、スムーズに手続きを行うことができます。

代理店で保険を契約するデメリット

納得いかない男女

メリットも大きい代理店での契約ですが、デメリットもあります。
保険を代理店で契約するデメリットを確認しておきましょう。

保険料が高額になりがち

代理店で販売している保険はダイレクト型の保険よりも保険料が高く設定されている場合も多くあります。
代理店で販売しているということは代理店の店舗の家賃や代理店で働く人の給料など、様々な費用を保険料から賄っているということです。
代理店は頼りになる反面、高コスト体質になっていることも理解しておきましょう。

知識の乏しい相談員も存在する

代理店の販売員は保険のプロです。
しかし、中には知識が不足している販売員が存在していることも事実です。
代理店の教育体制に問題がある場合もありますので、豊富な知識を身につけた販売員なのか、従業員教育が行き届いている保険会社なのかをしっかりと見極められるようにしましょう。

手数料が高い保険を優先されることも

保険代理店は営利企業として経営していますので、当然利益を追求します。
なかでも悪質なケースは手数料の高い保険ばかり顧客に勧めるような代理店です。
ご自身のニーズを捉えて適切な保険を提案しているか、不必要な保険を契約させようとしていないかを警戒しておく必要があります。

保険クリニックのバナー